【上毛】最古参電車、現役さながらの姿

去る10月22日、上毛電鉄で「感謝イベント2023」が開催されました。これに合わせて、動態保存車デハ101が西桐生駅と中央前橋駅で展示されましたので、その回送列車を撮影しに行きました。両駅での展示時間は事前に公開されていましたので、とりあえず始発の新幹線に乗って向かえば撮影出来るのではないか…と適当に考え、半ば「当たるも八卦当たらぬも八卦」の状態で出向いた次第です。


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粕川を渡るデハ101。1928年製の御年95歳ながら現役で、路面電車を除けば日本最古の電車とのこと。こちらは非貫通の前面で、ほぼ登場当時のままの姿と言えましょう。以前は一般客を乗せて走ることもありましたが、コロナ後は専ら貸切列車としての運行となっており、以前よりは見る機会が減ったように感じます。


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デハ101が西桐生で展示されている間は、大胡に立ち寄って車庫内を簡単に見学しました。食べ物の屋台が出ていたり、地元の高校の吹奏楽部が演奏していたりと、ちょっとしたお祭りになっていました。デハ104は撮影に不向きな場所に置かれていました。


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デハ101の反対側の前面には、1950年代半ばの更新工事の際に貫通路が設けられています。オリジナルではないものの、旧型国電を少し想起させるので、私は嫌いではありません。「中央前橋行」のヘッドマークを出したのは嬉しいサプライズで、現役さながらの姿でした。


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待っている間に700形も撮影。京王3000系のお古で、来年からは元日比谷線03系による置き換えが進むでしょうから、今のうちに撮っておきたい車両です。特に、私は幼少期に井の頭線の近くに住んでいましたから、大変懐かしく感じました。前面窓が側面まで回り込んでいない初期のスタイルを見るのは、20年以上ぶりでしょうか。


帰りは赤城から「りょうもう」に乗って帰宅。撮影者もそこそこいたとはいえ、都市部のような異常な人出には遠く及ばず。一日中快晴で撮りたいものも撮れたので、早起きして出かけた甲斐がありました。最近は各地で動態保存車が物理的限界を迎える例が相次いでいますから、保存車といってもいつまでも残るとは思わない方が良いですね。とはいえ、デハ101は上毛電鉄にとって特に特別な存在ですから、末永い活躍を期待したいです。


おまけ
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ご一緒したファンの方から教えて頂くまで気づきませんでしたが、ここでは臨時列車の1本前の定期列車に赤い表示を出すそうな。「ワンマン」の右に、地味ながら赤い何かが掲出されています。対向列車の運転士や駅員に、もう1本電車が来る旨を伝えるのが目的でしょうか。

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【東武】真っ白な東武特急+α

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3か月ほど前に登場したN100系スペーシアXを撮ってきました。鳴り物入りでデビューした新型特急も今では定着したのでしょうか、切符売り場のモニターをチラ見する限り、今日も個室を中心に乗車率がまあまあ高そうでした。先代の100系スペーシアも白が多い車両ですが、このN100系は完全に真っ白で、先頭車の格子状とも言える側面窓が非常に印象的です。とはいえ、西武001系ラビューに比べると見劣りするというか、大人しくまとまっている感は否めません(比較するのは酷かもしれませんが)。いずれにせよ、いずれ一度くらい乗ってみたいところです。


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ついでに北千住駅で硬券入場券を購入。改札脇の特急券売り場では扱っておらず、何と改札内の特急ホームの脇で売っていました。入場券なのに改札内で売るとは???という気がしなくもありません。子供用は印刷がうまくいっていない…というのは事前に聞いていたのですが、大人用も印刷が明らかに曲がっています。また、残念なことに日付印も劣化していて、まともに読める状態ではありませんでした。恐縮しきりの駅員さん曰く、ここの硬券入場券も在庫が捌けた後にどうするかは微妙なところだそうで、ゴム印も今更敢えて新しいものに替える理由がないのかもしれません。


ところで、スペーシアX停車駅では自動券売機発行の切符の裏にXの模様があると聞いていたのですが、全然そんなことはありませんでした。大方もうその紙は使い切ってしまったのでしょう。

パチモン・キングス・クロス

何を今更という気もしますが、自分のよく知る駅とパチモンを比較するのも一興かな…と。
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過日、池袋に足を伸ばした際に、西武池袋駅の1・2番線を少し見てきました。としまえん跡地に「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」が開業したことを受けて、キングス・クロス駅風にリニューアルされたと話題になっていたので、どの程度の出来栄えか少し関心があったのです。

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まあ分かり切っていた話ではありますが、キングスクロスのレンガ模様を壁紙に使った程度のもので、当然本物の駅舎には遠く及ばず。私は月に2-3回はここから電車に乗っていましたので、実物をよく知っている身としては更に肩透かし感が強かったです。池袋の一番良くないところは、レンガ模様にしておきながらBOSSコーヒーや武蔵大学の広告が至る所に貼られていたことで、これでは気分も台無しです。

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もっとも、イギリスに気軽に行けない子ども連れであれば、一瞬とはいえ気分を味わえる…そういう意味では満更無駄でもないのかもしれません。看板には箒のイラストが描かれているなどして、良いアクセントになっています。駅名標も他のホームとは異なる意匠のものが使用されていました。

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この路線を走る20000系の数編成は、ハリー・ポッターの全面広告を纏っています。恐らく「秘密の部屋」の映画が公開された頃の写真を使っているのではないかと思います。私もこのシリーズはリアルタイムで小説を読んでいましたから、あの頃の思い出は今も心に残っています。作者J. K. ローリングは本国では物議を醸す発言が多くて干された感がありますが、ハリー・ポッターの偉業まで葬り去られないことを祈るばかりです。

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少々話が逸れましたが、キングス・クロスを始めとするヨーロッパのターミナル駅は、石造りの壁や柱のみならず、高く開放感のある天井の存在も大きいと感じます(まあこれも歴史的には色々な言われておりますが)。そう考えると、どうしても日本の狭い鉄筋コンクリートの建物で再現するのは限界があるのでしょう。

もっとも、この駅から豊島園へ行き、ハリー・ポッターの世界を堪能した子供たちの一部は、英国に関心を持って本物のKing's Crossに行くことになるでしょう。そういう意味では、池袋駅の存在も案外悪くないのかもしれません。

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【相鉄】クソコラ?いいえ、ホンモノです

リニューアル工事は1本のみで終わったのか、ネイビーブルー化が進む気配のない相鉄8000系。せめてものイメチェンに、前照灯を移設する小改造が順次進められており、もうすぐ全編成への施工が完了する…ということで、6月中旬より前面を赤くしたものが1編成だけ走っています。せっかくなので足を運んで見て来ました。


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合成写真かと見紛うほど「取って付けたような」感じが丸出し。分かりきっていた話ではありましたが、側面が新塗装のままなので、どうしても前面の赤は似合いません。とはいえ、そのアンバランスさが面白いと言えば面白い…のかなぁ?


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8000系の旧塗装は、私がカメラを本格的に持ち始めて日が浅い頃に何枚か撮っておりました。相鉄の新塗装化は2007年に始まったものの、塗り替えは遅々として進まず、8000系については2014年まで原色編成が残っていました。9000系などよりも本数が多い分、見かける機会も多かった印象です。


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8000系の旧塗装は、前面の赤色もさることながら、アルミ地に赤いストライプの側面デザインもインパクトがありました。新塗装は白と言っても青みがかかっているので、旧塗装とは一転して涼しげな印象があります。そういう意味では、やはり前面だけでなく、側面のストライプとの組み合わせがないと物足りなく感じますね。


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こちらはお馴染みの新塗装で、しかも前照灯移設後の姿。8000系は、今まで旧塗装・新塗装(前照灯移設前)・新塗装(前照灯移設後)・リニューアル車と大きく4種類の形態がありましたが、期間限定ながらさらにもう1種類増えました。まあ同系は以前から、編成毎にパンタグラフや行先表示機の組み合わせ等の違いが多くありましたけどね。

相鉄の公式発表によれば、このスタイルの8000系は8月下旬まで走るそうなので、私のように「何か撮りたいけど遠出する時間・金・体力がない」という方は、一度足を運んでも良いかもしれません。

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【江ノ電】運賃100%割引キャンペーン

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去る15日(月)、江ノ電ではタッチ決済実質無料キャンペーンが実施されました。これは、クレジットカードやデビットカードなどによるタッチ決済を導入して1ヶ月ということで、この日に限り運賃をタダにするというものでした。
タッチ決済は、欧米ではコンタクトレス決済とも呼ばれており、日々の買い物から公共交通機関まで幅広く使われています。他方、日本ではSuicaやPASMOなどの普及が既に進んでいることから、反応速度に劣るタッチ決済は現在も限定的です。とはいえ、VISAが特に公共交通機関への導入に力を入れていることもあり、2021年に南海へ試験導入された時は話題になりました。首都圏の鉄道事業者では、江ノ電が初の導入とのことです。

ということで、その使い勝手を少し確かめるべく、この無料キャンペーンに乗じて久々に鎌倉へ足を運びました。


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タッチ決済の広告は、駅にも車内にも多く掲出されており、この鎌倉駅ホームでも強調されていました。タッチ決済対応カードは世界中で膨大な数が発行されているので、外国人観光客を強く意識していることは想像に難くありません。


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このような簡易Suica改札機に似た端末が用意されている駅が多いですが、鎌倉駅では係員通路の壁に小さく四角い端末が設置されていて、探すのに時間がかかりました。次回の自動改札機更新時には、一体型のものを導入してもらいたいところですね。また、入場用と出場用の機械を取り違えないように注意が必要です。


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タッチ決済カードはイギリスで毎日使っていましたが、あっちに比べると江ノ電の方は若干反応が速い印象でした。SuicaやPASMOほど素早く反応しませんが、地方路線ならこの程度でも十分でしょう。また、江ノ電の方は緑や赤のランプが光ったり、画面に大きな文字でメッセージが表示されるので、きちんとタッチしたか否かを判別するのは実に容易です。


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先ほどの写真でお気づきでしょうが、今回私は日本国外発行のカードも使ってみました。当然きちんと対応しており、認識した証として、スマホアプリの方にも一瞬通知が来ていましたが、残高は1ペニーたりとも引かれていませんでした。
なお、三井住友銀行のデビットカードについては、何の履歴も付いていませんでした。これは江ノ電やVISAの問題ではなく、各行あるいはアプリの仕様によるものでしょう。


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せっかく電車に乗ったので、今まで行こうと思いつつ行っていなかった少々マイナーな寺を眺めて帰りました。極楽寺の境内にある桜は、北条時宗お手植えの木がルーツとか何とか…


反応速度に優れるSuica規格が定着していたからか、日本では小売業等も含めて普及が遅れているタッチ決済。しかし、国際標準は誰がどう見てもタッチ決済の方で、私個人としてもこちらの方が好みなので、今後数年かけて他の鉄道会社にも導入されることに期待しています。
なお、江ノ電はVISAやJCBなどには対応しているものの、マスターカードと銀聯には未対応です。現在の業界2位は今でもマスターカードなのか、銀聯に抜かれたのかは存じませんが、これらも使えるようになると、より便利になることでしょう。

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