315形さよなら運転




さて、2020年のコロナ禍以降にロンドンから姿を消した国鉄電車を列挙すると、結構な数になることに気づきました。
クラス | 運行会社 | 引退年月 |
---|---|---|
317 | LO | 2020年4月 |
315 | LO | 2020年10月 |
365 | GN | 2021年5月 |
456 | SW | 2022年1月 |
455 | SN | 2022年5月 |
317 | LE | 2022年7月 |
322 | LE | 2022年8月 |
315 | XR | 2022年11月 |
来年もロンドンに現役で残るのは、私が間違っていなければ、クラス455(South Western Railway)、クラス321(Greater Anglia)、クラス465・466(Southeastern)の4形式でしょうか。恐らく概ねこの順番で姿を消すのではないかと個人的には予想しています。465・466形は2020年代後半まで残るかもしれませんが、ラインナップはかなり寂しくなった印象を受けますね。
旧型国電、また1つ去る

今週火曜日、グレーター・アングリア社は、主にロンドンとケンブリッジ方面を結ぶ中距離列車に使用していたクラス317電車(以下「317系」)の引退を発表しました。317系は40年以上に渡って一貫して東部地方で運行され、スタンステッド空港直通列車に使用されたこともありました。しかし、近年は新鋭クラス710及びクラス720電車への置き換えが進み、徐々に活躍の場は失われていました。同社によれば、明日をもって運転を終了するとのことです。
この車両、イギリスの鉄道史に残るほどの名車では全然なく、運用範囲が比較的狭いことから地味な存在でした。しかし私にとっては、昔ケンブリッジに住んでいたこともあって、思い入れのある車両です。そこで、今回は少しばかりこの電車を振り返りたいと思います。






イギリスに限らずヨーロッパあるあるですが、この線区でも新車の調整にやたら時間がかかり、旧型車両の置き換えが年単位で遅れていましたが、ようやく317系は引退。よく考えると、クラス313は2019年にロンドンから消滅したほか、クラス455もSouthern社のものは引退したし、South Western Railway社の車両も離脱までカウントダウン。南西部方面のクラス442に至っては、多額の金を注ぎ込んでリニューアルして1年足らずでコロナ禍により全車廃車の憂き目に。客車列車共々、僅か3年足らずでロンドンを走る列車の顔ぶれはかなり変わってしまったようです。
迷惑鉄オタは万国共通?―手動ドアの終焉
ファインダーを覗くと色々な意味で視野が狭くなるというのは、日本に限った話ではありません。鉄道発祥の国でも、日本でお馴染みの荒れ模様が観測されたようです。



We have been made aware via social media of a person placing themselves and the railway at risk, by hanging out of a window of a moving HST. This offence has been crimed as Endangering Safety and we are investigating. This type of offence is taken extremely seriously @weareEMR pic.twitter.com/LV95ntmAYE
— BTP Nottinghamshire (@BTPNotts) May 2, 2021
From the #EastMidlandsRailway enthusiasts group about the #HST set being pulled at Nottingham yesterday. This is why @EastMidRailway are pushing the safety notice! @BTP @Richard_rail @RAIL @DispatcherStour @christianwolmar #Intercity Disgusting behaviour. pic.twitter.com/I2JgsENCQM
— Matt Willis (@mattwrailbus) May 10, 2021
Direct from @EastMidRailway on yesterday's HST problems. And a warning for this week. Misbehave and EMR WILL take them out of service. "No plans to cancel/remove the last service at the moment - but clearly there is time before then so we will continue to keep it under review." pic.twitter.com/bHmmDtw8Tx
— Richard Clinnick (@Richard_rail) May 10, 2021

ロンドンから南東部への通勤電車

ロンドンのCharing CrossやCannon StreetからDartfordやHayesを結ぶ列車の他、当エリアの循環線を走る各駅停車を中心に運用されており、ロンドンでは2本繋げた10両編成を組むのが主となっています。

クラス376はそもそも在籍数が少ない上に、固定運用とはいえ循環線のどちら側を回るのか把握が簡単ではないというのもネックでした。この循環線というのはちょっと曲者でして、(いつもの)遅延により駅の発車案内は更新が追い付かず、車両の行先案内表示は消灯していて、どの列車がどこに行くのかさっぱり五里霧中というのも日常茶飯事。自分の意図とは全く違う駅に連れて行かれたこともありました。

クラス376は別にラッシュ時のみの運用というわけでも無かったのに、予想外に手間がかかってしまい、ようやく1枚撮れた時はやれやれと首を振ったことも覚えています。
そもそもCharing CrossとCannon Streetという、ロンドンではかなり影の薄いターミナル駅を発着している時点で、地味な電車の印象を拭えないクラス376。しかし、あの国にしては珍しく投入から20年近く塗装が変わっていない(つまり原型をほぼ保っている)ので、ちょっと関心があったのです。もうこの電車を見る機会は無いと思うので、とりあえずまずまずの記録が出来て一安心でした。
ロンドン近郊やユーロスターの撮影地リスト+α


イギリス在住の撮り鉄が撮影する写真は、逆光やどんより曇った汚ならしい写真はもちろん、編成の後ろ半分が構図からはみ出していたり、車体に障害物がグサグサ刺さっていたりするものも嬉々としてアップしており、完全に救いようのない状態となっております。ごく稀にきちんとした写真があると思って見てみれば、日本から休暇で遊びに来たファンだった…というのがお決まりのパターン。


最近はずっと在宅でやることも少なくなっており、ホームページ作成に手を出そうかと考えていますので、いずれは撮影地リストも載せることが出来るかと思います…たぶん。
