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カンタベリーでの撮り鉄 旧型客車から高速列車まで

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架線が張られていないから、パッと見ると非電化区間かと思ってしまう。

カンタベリーには、Canterbury EastとCanterbury Westの2駅があり、所属路線が違います。共通なのは、いずれもLondon Victoria発着の列車が設定されており、第三軌条の直流750V区間であり、Southeastern社の電車が来るということです。そして、City Centreに近いのは東駅ですが、ロンドンからの所要時間は西駅の方が圧倒的に短いです。
先週の小旅行ではせっかくなので両方の駅を使い、少しだけ列車にカメラも向けました(笑)


往きはVictoriaからクラス465にちょうど100分乗車して東駅へ。先日書いた(書き足した)通り、イギリスでは「普通」や「快速」といった種別の概念がありませんが、私が乗ったのは停車・通過駅の割合から見て快速相当でした。この国の中距離列車のほとんどは、ロンドン近郊では多くの駅を通過し、末端区間に近づくと停車駅が増えます。

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東駅に着いて少し撮影開始。まずはクラス375の4+3連。新しい車両かと思いきや、1999年登場と意外にベテランで、最近更新工事を受けたそうな。ボンバルディアが製造するエレクトロスターシリーズの1つで、この前面デザインは姉妹形式を含めてロンドン近郊路線では至る所で見ることが出来ます。日本で言えばE231系的な存在でしょうか。

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次に来たのは、クラス466+465の6両編成。両形式の違いは実質的に編成両数だけ。この2形式は足が遅くて、最高速度120km/hしか出せません。先のクラス375が2000年代の顔なら、こちらは1990年代前半の顔で、国鉄最末期に投入された車両群の1つです。15年前にCambridgeに住んでいた時は、この姉妹形式であるクラス365によく乗っていましたので、私が一番慣れ親しんだモデルです。前面デザインもインバーターも更新されていないのが嬉しいです。

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で、発車案内を見たら"CHARTER TRAIN"と書いてあったので、何か変わった車両が来ると思って待っていたら、Belmond British Pullmanという旧型客車を使用した豪華列車が現れました。先頭と最後尾の67形ディーゼル機関車は2000年製の新しい車両ですが、中間は1920-30年代に製造された古い客車を大規模改修したものです。かつてお召列車にも使われていた客車もあるそうです。中からはお金持ちのお年寄りが何人も降りてきました(笑)
この会社はVictoria発着のツアーを中心に販売しているようです。ちなみに安いものだと日帰りで1人300ポンドくらいから乗れるらしいので、JRの豪華列車よりは若干割安かな?いや十分高いか。


カンタベリー観光後は、市中心部から15分ほど歩いて西駅へ。東駅だと城壁を歩いて城址や市中心部にすぐ行けますが、西駅だとチェスのルークのような門があるなど、これもこれで楽しいものでした。

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西駅からはロンドンに行く列車が日中毎時3本ありますが、それぞれ経路と所要時間が大きく異なります。西駅からVictoria行はほとんど各駅停車なので所要2時間余り、Charing Cross行も大して変わらず2時間弱。St Pancras行は高速列車なので58分ですが、運賃が異なるので注意が必要(乗車後に差額を払うことは出来ず、即不正乗車になります)。個人的には、西駅なら高速列車を使わない手はないと思います。普通列車で2時間もかけるならバスに乗ったほうがずっと良い。

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西駅で発車を待つVictoria行のクラス377。直流用電車ですが、交流区間乗り入れ用にパンタグラフの準備工事が施されています。最近のイギリスの車両は、形式名の付け方が非常に分かりにくく、何をもって別々の番号にしているのかよく分からない。一応電機品と編成出力が違うらしいですが、イギリス人の鉄道ファンもあまり理解できていないとのこと。

ここでカンタベリーとはお別れ。日立製の高速車両クラス395に乗車してロンドンへ。デッキ無の固定クロスシートで、特急用にしては簡素な造りですが、乗った時の感覚(音や振動)は日本の新幹線とあまり変わりませんでした。往復切符(レールカード割引適用)で5ポンド弱余分に出した価値はあったと思います。ただ、Ashford Int'lまでの在来線区間は100km/hというノロノロ運転で意外に思いました。専用線路に入った後は225km/hまで速度を上げましたけどね。

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St Pancras Int'lで1枚撮影。イギリスの駅は大体照明不足なのですが、この駅は非常に新しいこともあってまだ夜の撮影に耐えうると思います。去年や先月は別の日立製新型車両(クラス800)がトラブルを起こしたとニュースになっていましたが、こちらのクラス395は非常に評判が良いようです。快適だし、遅延が少ないですからね。


今回はこれでおしまい。旧型客車から最先端の高速鉄道まで、一通り揃った一日でした。鉄道写真撮影が物理的に難しいこの国で、旅行ついでにカメラを構えた割には、意外とこっちも収穫があったなぁと思います。

カンタベリーへ

今週はReading Weekでした。Reading Weekは学期の真ん中にある1週間の休みで、学生の多くは遠方への旅行を楽しみ、海外にまで足を伸ばす人も少なくありません。とはいえ、その名の通り本来は勉強する期間とされています。私もスコットランドの方に行きたいのは山々でしたが、普段から必須の文献を読むのにヒイヒイ言っているので、そんな余裕は全くなし。でもずっと建物の中に引きこもっているのは癪だったので、晴れの日を見つけて日帰り小旅行を楽しんできました。
今回はCanterburyへ。ロンドンから90kmほどの距離にあり、日本人にも人気の観光地です。なおこのブログは、これから当地を訪れることを検討している観光客を念頭に置いたブログではありませんので、いつものようにいい加減な写真と駄文をこれでもかとばかりに並べます。あしからず。



往きはまずVictoria駅からDover Priory行の列車へ。先日チラッと書いたように、イギリスでは厳密な列車種別の概念が無いのですが、まあ車両的にも運行形態的にも快速列車みたいなものです。ラッシュとは反対方向なので、空いた電車に揺られること1時間40分、Canterbury East駅に着きました。

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東駅すぐそばの城址。このお城は今から900年前ほど前に建てられたものです。しかし中へ入ろうと思ったら、残念なことに崩落のため立入禁止。「諸般の事情」(つまり金欠)で修復工事は一向に進んでいないようです。

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City Centreを目指して城壁を歩きます。イギリスには城壁を遊歩道にしている例が結構多いような気がします。Yorkなんて特に有名ですね。16年ぶりに行ってみたいけど、その機会があるかしら。日帰りは厳しいからなあ。

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City Centreはこんな感じ。Cambridgeより中心部は大きいように思えます。ただ、中心部を外れると昼間でも一気に人がいなくなる印象でした。あと、そこまで海に近いわけでもないのに、カモメの鳴き声をよく聞きました。

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さて、まずは世界遺産の1つであるSt Augustine's Abbeyへ。歴史やら何やらは他のサイトをご覧いただくとしましょう。この日はあいにく中に入れてくれませんでしたので、フェンス越しに眺めるだけで満足しました。これだけのために7ポンド払う価値があるのかどうかは知りませぬ。資料館が併設されているのかもしれないけど。

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次に行ったのはSt Martin's Churchです。墓地の中に立つこの教会も世界遺産で、建造から1400年以上が経っており「英語圏で最も古い教会」です。この墓地の中に有名人のお墓もあるらしいけど、私にはよく分かりませんでした。

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曜日によっては中を公開しており、入館料もかかりません(幾ばくか寄付することが望ましいですね)。規模は結構小さい方だと思いますが、色々な言語のパンフレットが置かれており、日本語版もありました。

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後年増改築を重ねたものの、創建当時の壁が一区画残っています。清掃中の立て看板はご愛敬。それにしても、世界遺産ながら全然観光客がいないのには驚きました。徒歩圏内とはいえ少し中心部から離れているから?

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City Centreに戻って、いよいよお待ちかねの大聖堂へ。英国国教会総本山、900年前に建てられたイギリスを代表する大聖堂の一つで、Canterburyに3つある世界遺産のクライマックス。門を入ると、大きな足場と囲いとドリルの音が観光客の皆様をお出迎え。上を眺めていると、ダンプカーにクラクションを鳴らされる始末。あらら…初っ端から興醒めなことで。

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中は非常に高い天井と細かい彫刻やステンドグラスがいっぱいで、非常に興味深いところです。9月に行ったElyの大聖堂も立派ですが、Canterburyの方が大本山だけあって華やかな印象です。え、奥に見えるのは何かって?鉄骨ですよ鉄骨。足場!

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大聖堂内部も大規模な改修工事が行なわれており、天井の様子を見ることが出来ないのは残念でした。で、埋め合わせなのか何なのか知りませんが、所々に現代アートのオブジェを置いてありました。脈絡なく置かれているので変な感じです。

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ほら、ボウリングのピンみたいなのも。イギリスにいると時々こういうのを見かけるけど、何なのかね、唐突感がすごい。ちょっとシュールです…シュルレアリスムがテーマっていうわけでもないようだし(笑)

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クリプト(地下聖堂)も見ましたが、撮影禁止だったので写真は無し。日本でも納骨堂の写真は撮りませんから、まあ当然ですね。観光客がほとんどいない回廊にも足を運んでみました。気を付けないと迷子になりそう。

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こういういかにもイギリスの大聖堂という感じの回廊は好きです。ハリー・ポッターの映画にも使われていそうですね。あー昔はハリー・ポッターのロケ地と聞いただけで心が躍ったのにな…15年も経って感動も枯れ果てたか。

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裏の出口から抜けて最後に大聖堂の全体像を。逆光だけど、こっち側からだと工事現場が目立たなくて良いですね。この手の裏口は、どこまでが教会の敷地でどこからが住宅街なのか、いやそれとも住宅地そのものが実は教会から借りているのか、全然よく分かりません。そして日没間近で暗くひっそりとしていますが、この雰囲気は個人的にとても好きです。ただし、身の回りには常に注意を払わなければいけません…誰が歩いているか分かりませんからね。

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こんな感じで市内観光は終了。この時期は日没が16時過ぎですので、長居は出来ません。夏だったら川下りをするのも楽しそうですが、残念ながら先月末で今年の営業は終了してしまったそうな。帰りはCanterbury West駅から高速列車に乗ってロンドンへ。St Pancras Internationalまで58分という快適な旅を楽しみました。



今回は、城址の崩落や大聖堂の工事で少々当てが外れた感じは否めませんでしたけれども、全体的に楽しい小旅行でした。観光地を巡るだけでなく、City Centreや近隣の住宅街をぶらぶら歩くのも楽しいものです。特に住宅街については、地域ごとに建物の特徴が異なることもあって、意外に退屈しません。1学期後半戦に向けてリフレッシュ出来たと思います。

ちなみに、今回の小旅行では例によって数枚鉄道写真を撮りましたので、近いうちにまたアップします(笑)

最近のドタバタ劇

先日は連続で鉄道ネタを載せましたが、当然カメラを持ち出せる日は滅多にありません。しかし、平凡な日々のことを書いても面白くないので、ここ最近私の身の回りで起きたちょっとした出来事を並べてみたいと思います。


【1. 緊急事態発生による地下鉄駅の閉鎖(10/22)】
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授業後に昼食を済ませて大学に戻ろうとしていた時、近くの地下鉄駅に警察車両と救急車が各5台ほど集結しているのを発見。改札口は閉鎖され、利用客は全員退避を命じられていました。この"EMERGENCY DO NOT ENTER"というランプはどの地下鉄駅の入口にも設置されていますが、実際に点灯しているのは初めて見ました。"Ladies and gentlemen, your attention please: due to a reported emergency, would all passengers leave the station immediately."という自動放送が大音量で流れ、駅周辺は騒然としていました。
原因は人身事故で、1人が死亡したとのこと。日本だったら、事故の起きたホームは閉鎖しても、他路線のホームを含めた駅全体を閉鎖することはまずありませんから、これは随分過剰反応に思えます。なお事件性はないとのことでした。


【2. BBCからの脅迫状(10/27)】
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日本ではNHKによる受信料の取り立てが時折問題になりますが、それはこの国でも同じこと…というか、BBCの方がずっと強引で危険だと言われることも少なくありません。9月の終わりに受信料を払えという手紙が来ましたが、私はテレビもラジオも一切持っていないので無視していたら、立入検査に着手するなどという実に強気な手紙が真っ赤な封筒で送られてきました。とはいえ、他の学生のところにも一律に送られてきていますし、いちいち本当に踏み込んでくるとはとても思えないので、今回も無視することにします。これで踏み込んで来ようものなら、「令状を見せろ」「人権侵害だ」「人種差別だ」と騒ぎ立ててやろうと、今から手ぐすね引いて待ち構えております。ま、そんなこと起きないだろうけど(笑)


【3. 漏水事故(10/29)】
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大学からの帰り道、交差点の一角がやけに水浸しだと思ったところ、水道管から大量の水が出ておりました。いくら寒いとは言ってもまだ氷点下にはなっていないので、いつもの老朽化による故障でしょう。で、翌朝はこの交差点が閉鎖、その次の日には道路全体が閉鎖され、どんどん通れない区間が増えてきています。

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日を追うごとにバスも迂回から運休となり、横断歩道もどんどん使えなくなっているので、甚だ不便な話です。え、復旧工事?そんなの今月中に終わるんですかねぇ。当初は11月1日に復旧予定と書いてありましたが、その後しれっと予定日の記載が削除され、今日(11/3)時点で未だ工事が終わる気配は無し。

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迂回する車によって渋滞に拍車がかかった結果、ただでさえヴィクトリア時代の馬車より遅いと言われているバスが、最早ほとんど動きません。私が時々乗る7分間隔のバスが6台連続で列を作っているのを見た時は思わず苦笑しました。来週は保線とストライキで地下鉄が全然動きませんから、更に道路が混雑するのは確実。一体どうするんでしょ(どうもしない)。


【4. チャーシュー麵(10/29)】
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私が異国の地でまずい食べ物ばかり口にして辟易しているだろう…と親切に思っているのかどうかは知りませんが、知り合い友人の皆さんがツイッターでラーメンの写真ばかり大量にアップロードするので、欲求を抑えることが出来ずに金田屋へ足を運んでしまいました。ラーメンはロンドンでも大変人気で、一風堂も数店舗出しているほど。「なんちゃって日本料理店」のラーメンを口にした日には、多分1か月くらい鬱状態に陥ることが目に見えておりますから、きちんとした日系の店へ。味は日本で食べるのと同じ、至ってフツーでありました。この語はイギリスでは「超おいしい」と同義。

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気になるお値段は…なかなかのものでした。サービス料12.5%までしっかり取って、14.63ポンド也。日本円に換算して約2108円!予算を超過してお金が無くなったので、その日の夕食はニンジンで済ませました。
ちなみにこの店は大変な人気で、いつも行列が出来ているほどです。私は運よく10分ほど並んだだけで入ることが出来ました。気が済んだので、当分はもうこの店に来ることは無いでしょう。


おしまい。来週は一週間中休みなので、どこかに出かけられると良いなあと思っていますが、天気と勉強と鉄道のストによっては一週間寮に閉じこもる可能性もあります。嫌だ!一日くらい遊びに行かせろ!!!

国鉄を代表する特急形の撮影

サマータイムは昨日で終わり。最高気温も1桁となり、いよいよ冬が始まりました。今週末は寒いし雨も降っているので、お出かけは断念。ということで、先週末に撮影した鉄道写真でも載せることにします。狙いは、East Coast Main線を走る長距離列車。ここでは主にLondon King's Cross~Leeds・York・Edinburgh・Glasgowといった北部方面への長距離列車が多く走ります。日本で言えば東海道本線に匹敵する最重要路線であり、便宜上記事タイトルで特急と書きました。


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まず撮ったのは、Grand Central社のクラス180気動車。日産の企業城下町Sunderlandから3時間半ほどかけてKing's Crossへ向かいます。一日8往復ほどこちらに来るものの、元々在籍数も少ない上に編成も5両と短いことから、比較的影が薄いイメージです。黒を基調とした塗装が格好良くて、私は好きなんですけどね。

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本命の一つ目はInterCity 125。編成両端にいる43形ディーゼル機関車が、9両のマーク3客車を挟んでいます。1976年の登場当時は、ディーゼルでは世界で始めて200km/h走行を達成したとして話題になりました。かなり古い車両ですが、現在もまだ第一線で活躍しています。いずれ他の路線の塗装も見てみたいところです。

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もう1つの本命はInterCity 225。91形電気機関車が9両のマーク4客車を牽引又は推進し、この路線の主力として活躍中。写真は推進運転中で、先頭は運転台が付いた客車です。日本ではあまり見られない形態ですし、この状態で200km/h出すというのも面白いです。こちらは1988年の登場でInterCity 125よりは若いですが、それでも新しくはありません。

East Coast Main線では、InterCity 125や225を使用した長距離列車が、日中は概ね毎時3本程度運転されています。従って、これらの写真を撮るのは実に容易です。両者の運用は一応固定されているらしいのですが(225は非電化区間に入れない)、出発駅を見てもよく分からないし、更に遅延で通過順がシャッフルされているので把握は不可能でした(笑)
なお、日立製の新型車両が間もなく投入されることで、これらの国鉄形車両は置き換えられる予定です。

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ちなみに、中距離列車も撮りたかったのですが、複々線の外側を走る上に雑草がどこも酷かったので、早々に断念しました。残りは全てInterCityばっかりなので割愛します。あれ、そう考えるとバリエーションに乏しいのな。


こちらでは基本的に鉄道写真を撮らないことにしていましたが、周囲に最大限注意を払ってやってみることにしました。やはり、たまにはカメラを持って出かけたいのです(笑)
ただ、ロンドン近辺での鉄道写真撮影は、東京近郊よりも難しい印象です。理由としては以下の2つがまず思いつきます。
第一に、多くの駅は構造上障害物等で撮影に向いていないほか、踏切や線路際の道路が非常に少なくて駅間での撮影も場所が非常に限られます。車両全てを覆うほどのガーダー橋も多いです。都市部であっても、雑草もあまり刈られていません。
第二に、大都市近郊というのはどこも治安が悪く、ロンドンにも危険なエリアが少なくありません。人通りが消えると、昼間でもかなり怖い。そういう恐怖を覚えない日本人が時々いますが、それは向こう見ずなだけで、単に頭が悪いのです。

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ということで、ロンドン近郊の旧型通勤電車の撮影は諦め、地方へ出かけた時にちょこっと撮る程度になりそうですね。
ま、今後もたまには息抜きがてら写真撮影を試みたいと思います(笑)

英国の鉄道事情(National Rail)に関する留め書き

※個人的なメモ書き程度のまとめなので、理解が不十分で内容が不正確な箇所があるかもしれません。
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(1)運営方法

 基本的に設備・車両の保有と運行を一社が担う日本と違い、イギリスでは全てが分かれている。現在National Railのブランドを使うイギリスの鉄道の大半を占めるのは、元々国鉄の路線であったが、1994年から1997年かけて段階的に民営化された。現在は施設をNetwork Rail社(運輸省管轄の公社)が保有・整備し、Angel Trains等の会社が車両を保有して運行会社にリースし、Virgin Trains等の運行会社は一定期間の営業権を入札で獲得している。フランチャイズ契約は基本的に数年間なので、更新されないと運行会社が変わり、その度に車両側面の外装が変わる。
 入札自体はイギリス政府からの補助金の少なさをベースとしているため、運賃が安くなることはないばかりか、むしろ高止まりしている。しかも多数の会社が入り乱れるため、効率化には程遠く、遅延や運休は日常茶飯事で、争議行為も頻発している。民営化直後は大事故が頻発したが(例:Ladbroke事故Potters Bar事故)、近年は比較的落ち着いている。
※Ladbroke事故は、まるで三河島事故を彷彿とさせる内容であった。日本人鉄道ファンとしては、このような事故が20世紀末期に起きたこと自体が信じがたい。Potters Bar事故は線路の整備不良による脱線事故だった。保線の不手際が原因の死亡事故は散発的に発生している。


(2)動力事情

 豊富な石炭資源が仇となって無煙化が遅れたことから、電化率は未だに著しく低い。更に政権交代の度に国鉄の政策が変更され、労働党政権時に電化計画が定まったものの、保守党政権下で白紙撤回された例も多い(Birmingham–Peterborough lineなど)。結果として、電化率は旧国鉄路線で未だに4割を切っており、他の先進諸国に大きく水をあけられている(日本は7割弱)。そのため気動車が多く、日本では少ない電気式気動車及び電気式ディーゼル機関車が発達している。更に長距離列車用の一部にはバイモードと呼ばれる車両があり、これは電気式気動車をベースとしつつ、電化区間ではパンタグラフを使用する。電化方式は、基本的には架空電車線交流25000V・50HZだが、ロンドン近郊からイングランド南西部にかけては第三軌条750Vとなっている。交直両用電車は、パンタグラフと集電靴の両方を装備する。


(3)車両事情

 軌間は1435mmで新幹線や京急と同じだが、車両は日本より若干長く、1両当たり概ね23mくらいである。なお、幅や高さは日本とほぼ同じ。基本的にイギリスの鉄道車両は前面を警戒色にすることが定められているが、前照灯に高輝度LEDを採用した車両は特例が認められるとのこと(但し現在はまだごく僅か)。国鉄時代に製造された電車や気動車は客車の設計を基にしている例が多く、前面は真四角平らでデザインが良く似ている。
 電車の駆動方式として特筆されるのは、日本ではJR及び大手私鉄からとうに姿を消した吊り掛け駆動が未だ多く残っていることである。轟音を立てながら最高速度160km/hを出す姿も珍しくない。制御方式は抵抗制御、チョッパ制御、GTO-VVVF制御、IGBT-VVVF制御があり、ここは日本と大差ない。ちなみに私は、チョッパ制御は地下鉄以外で見たことが無い。なお、動力分散方式を長年採用してきたためか、編成中の動力車は日本より同じか少ない印象で、旧型車両でも1M3Tを組む例がある。
 扉は片側2か所が基本。車内は原則全てクロスシートで、ドアはボタン式半自動である(プラグドアが多い)。立体交差が主で日本より踏切の数が非常に少ないことから、どの車両も日本より最高速度は高く、多くの場合160km/hとなっている。
 電車及び気動車の場合、車両の番号は基本的に6桁程度の数字を用いる。ハイフンなどはなく、6文字連ねるか3文字ずつに分けてある。規則性が無いわけではないようだが、パターンを把握するのは非常に難しい。国鉄~National Railの車両は、頭3桁が形式名となっており、動力によって番号帯が使い分けられている。
 車両の寿命は概ね30年から40年程度とされている。


(4)切符事情

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 一応速達列車や各駅停車といった一定のパターンは存在するが、日本のような「普通列車」や「特急列車」という厳密な種別の区別はない。特急券という概念もなく、基本的に有効な乗車券があればどの列車に乗っても良い。車内放送や旅客案内設備は日本と比べて非常に貧弱なので、乗車前に停車駅の案内をよく確認する必要がある。
 運賃は時間帯や時期によって大きく異なる。平日ラッシュ時は割高で、土休日は大幅に安くなるケースも多い。したがって、バスの方が一見安く見えたとしても、バスステーションへの行き帰りにかかる時間及び費用を加味すると、鉄道を利用した方が良い場合も少なくない。ちなみに自動券売機の信頼性は低く、紙幣を飲み込んだまま切符を出さないことも多いため、有人の窓口で買う方が無難。
 ロンドンのように、同じ街に複数の駅がある場合は、どのルートでどちらの駅を使っても良い場合がある(もちろん一定の範囲内で)。但しHigh Speed 1を走行する高速列車については、運賃が別体系となっている。High Speed Trainを使えるかは券面に記載がある。なお、いずれの場合も、基本的に途中下車は出来ない。


(5)運行事情

 列車の遅延は15年前と比較して改善されたとはいえ、まだまだ定時性には難がある。設備故障が頻発するのみならず、「仕業検査の遅れ」「乗務員不足」といった、日本では考えられないような理由で運休になることも多い。更に、発車間際になるまで着発番線が表示されなかったり、突然変更されたりすることもザラである。最近はインターネット上に運行情報がリアルタイムで載るので、以前よりは格段に情報を手に入れやすくなった。なお、30分以上遅れた場合は後で払い戻しを受けられるサービスもあるが、手間がかかるのであまり割に合わない。
 この国では、保線工事による計画運休が非常に頻繁に行なわれる。最も目立つのはロンドン地下鉄およびOvergroundだが、National Rail各線でも時々発生する。また、ストライキによる終日運休も多い。いずれも、ウェブサイト上に「今週の予定」が告知されるので、常に確認しておかないと思わぬところで立往生することになる。



2018.11.10追加
以下加筆予定
プロフィール

KHKQ

Author:KHKQ
横浜→東京→多摩→倫敦
京急を中心に広く薄く撮影
鉄道趣味はお休み中

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